少年は剣を抜いた      

自らの体を剣に変えて


少年は戦場を駆け抜けた


義父との約束を守るために


少年は戦った


愛する家族を守るために

 

 

そして

 

 

 

少年は赤き弓兵の姿になった

 

 

赤き剣製と蒼き剣聖
プロローグ

 

 

 


男は戦った

自らが傷つくことに慣れながら

男は戦った

戦いを収めるために

男は戦った

それが皆を守るためだと信じて

 

 

 

男は殺した

まだ若い青年を

テロを防ぐためだった

男は殺した
まだ年端もいかない少年を

反乱軍のリーダーの息子だった

男は殺した

年老いた老人を

戦争を起こそうとしていた

 

 

男は裏切られた

かつて仲間と呼ばれたものから

男は裏切られた

ただ恐怖の対象として見られていた

男は裏切られた

その仲間だったものはただの肉の塊になっていた

 

 

 


そして男は

死の代名詞として

また

世界最強の魔術使いとして

存在した

 

 


そして

 

 

 

 

 

 


男は死んだ

赤き大地と太陽に抱かれ

男は死んだ

殺した者の子供によって

男は死んだ

剣の墓標の丘の上で

微笑みながら

 


男は、衛宮士郎は

笑いながら死んだ

義父のように

ただ、誰も見守る者はなくとも

貫き通した信念に

満足しながら


何度も諦めかけた

10人すべてを助けることは無理だと

何度も絶望を見た

人の死、呪い、そして憎しみや恨み

何度もその手を地に染めた

自らが死ぬことが救いだと思えてくるほどに

 


しかし、何度道を踏み外しても

何度、足を挫こうとも

必ず立ち上がった

愛した人の最後の微笑みと言葉を支えにして

それが自分の路だと信じて

 


そして、衛宮士郎は

赤き英霊であり、そうでない者になった

ただ、小さな、けれど決して叶わない願いのために

 

つづく

 

 


あとがき

はじめまして、ark623です。
まずはすいません、駄作です。
これはFateの処女作なので、どうもうまくかけませんでした。
これからもがんばるので気長に見守って下さると大変うれしいです。
それではまた次の作品で会いたいです