「まさかおまえがアサシンを呼び出してマスターになっているとはな。」
「ええ、でも私としてはなりたくてなった訳ではないではないですけど。」
「ふむ、この冬木市にいる魔術師は遠坂、マキリ、アインツベルンの御三家だけだから外部の魔術師が入ることがなかった。だからこそお前が聖杯にマスターとして選ばれた・・・ではないか?」
「・・・大方間違った推測でもありませんね。」
「おそらくナルバレックもその事を知っていてお前を寄越したのだろうな。」

・・・あの陰険司祭。

「ええ、せめて埋葬機関の代行者でも行かせればいいものをあの司祭は何を考えているのでしょうね。」

「・・・特に最近さぼっているカレーとか行かせればいいものを。」

・ ・・まあうすうすは感づいていましたが今こうして改めて言われると辛いですね。

「まあ仕方あるまい。異端事でもないのに代行者を行かすなんて魔術教会が許すはずがないからな。」
「あの人は私が聖杯を手に入れるとでも思っているのでしょうか?」
「おそらくは思っていないだろう。まあ手に入れられるならば越したことがないとでも考えているのではないかね?」
「・・・陰険司祭の考えそうなことですね。」
「まあそうゆう事だから戦いに介入してもお前に処罰が下ることは無いはずだ。安心して戦うがいい。」
「元々この事を知っていて私に説明をしなかったナルバレックが悪いのですから当然です。もし処罰などしようものならナルバレックの職務怠慢もいいところです。」
「だろうな。」
「ねえ・・・話は終わったかしら。」

そこには○ラえもん顔にされて縛られた遠坂凛がいた・・・ちなみに外には聖骸布でぐるぐる巻きにされたアサシンとセイバーがいた。

セイバーの処罰はこれで終わりますがアサシンはまだまだ調教する必要がありますからこのままにしときましょう・・・

 

 


七夜と華と運命と
激昂

 

 


「はあ・・・やっと自由になれた・・・」
「よかったですね、リン。」
「あんた何もしていないのによく言うわね。どんだけ大変だったか解ってんの?」
「す、すいません。」
「まったく・・・大体なんで私が縛られなくちゃいけないのよ・・・」
「貴女がいきなり喧嘩を売ってきたからでしょうが。」
「う、うるさいわね!!どうせ遅かれ早かれ戦わなければいけないでしょうが!!」
「・・・かませ犬。」
「くう・・・このクソシスター。」


今私たちは教会から帰る途中で凛は私に言峰綺礼と話していたことを聞きたいと言い出し
イ、ヤ、だけど一緒にいることになった。(ちなみに○ラえもん顔は言峰綺礼に頼んで(恐喝)心霊医療で油の部分を取り除いてもらったらしい。)

「はあ・・・つまりあんたは巻き込まれてマスターになったから聖杯戦争に参加するつもりはない・・・てこと?」
「ええ、聖堂教会とは関係はないからご安心を。」
「ふーん・・・でも・・・」
「なんですか?遠坂凛。いやらしい顔をして気持ち悪いですよ?」
「うるさいわね!!まったく綺麗といいアンタといい本当にやな性格しているわね!!」
「はあ、それはどうも。」
「ムキーーーーーーー!!」
「リ、リン、落ち着いてください!!」
「大体なんで私があんたに負けないといけないのよ!!其処のところ間違ってるわよ!!」
「ジャイアニズム・・・」
「うるさい!!それにそのアサシンは一体何者なのよ!!へっぽこそうに見えるのに私のセイバーにはまぐれでも勝つし私の魔力をことごとく消し去るしそいつ一体何者なの!!」
「たしかにそれは私も気になりますね。」
「・・・遠坂凛、貴女は馬鹿ですか?」
「なんでそうなるのよ!!」

はあ・・・この赤い奴は・・・これで本当に優秀なのでしょうか・・・

「貴女は敵にセイバーの真名はなんですかと聞かれて教えますか?」
「そんなの教えるわけ無いじゃない!!」
「それを今貴女はしているのです。なにか?」
「うっ・・・」
「リン・・・」

隣のセイバーは自分のマスターに呆れています・・・気持ちはわからないでもないですがまあ仕方ないともう既に諦めているのですね。

それにしてもこの赤い奴は自分から墓穴を掘って突っ込んでいきますね・・・
エーデルフェルトもいっていましたがこの一族にはうっかりスキルというものがあるみたいです・・・ちょっと面白い・・・

「カレン、虐めるのもこれ以上「令呪を使いますか?」・・・まあこれから何をするのかね?」
「ちょ・・・ちょっとアンタ!!これアンタのマスターなんだからせめてどうにかしなさいよ!!」
「・・・ああ、セイバー。此処から先は何があるのだ?」
「ええ、あっちには・・・」
「ちょっと!そこの二人!!現実逃避しないでよ!!ねえったら!!!」
「もう一回布で縛ってあげようかしら?遠坂凛。」
「ちょ・・・や、やめ・・・・てええええええええええええ!!!!」

アサシンにはまだまだ調教が必要ですがまあ今は良いでしょう。とりあえず今は・・・

 


十分後・・・

「で・・・アンタたちはこれからどうするの?」


聖杯戦争の今後の動き方をセイバーのマスターが切り出してきたので答えますが

「私たちは元々この聖杯戦争に参加するつもりで介入したわけではありませんからね・・・まずは生き残ることを最優先して行動することにします。」

教会でもすでにこれが私の方針だと言っているためにそう答えました。

「まあ下手に戦うよりは妥当な線だわ・・・」
「此方はそうゆう動きになるわけだがセイバーのマスターはどう考えている?」
「まあそっちにばかり教えてもらったら等価にもならないしね・・・・私たちはできるだけ動いて敵を倒すつもりよ。」
「しかし敵はいるのでしょうか?」

私としてはそれが一番の疑問でした。しかし・・・

「あら?敵はもうとっくに動き出している奴もいるわ。特に学校の結界なんて一番の例だしね?」
「結界ですか?」

遠坂凛は思ってもいなかった返答をしてくれました・・・

「そう・・・貴女は見たところ二日前ぐらいに来たみたいだしサーヴァントは本来少ない魔力で呼び出されるアサシン・・・貴女のアサシンは異常な部分が大分あったけど貴方たち自身そんなことはしなさそうだしね。だから私は犯人から除外はしていたんでけど・・・。」
「そうですか・・・」
「まあ後は自分達で調べてみれば解るわ・・・気になるようだったら学校にでも行って見なさい。」

「学校か・・・。」
アサシンは遠坂凛のほうに振り返る。
セイバーもどことなく緊張をした面影になっています。

「セイバーのマスター貴重な情報をありがとう。それと・・・。」

アサシンの綺麗な笑みに遠坂凛は赤くなっていますがセイバーは顔を強張らせたままです。これは・・・


「さっきからそこで様子を伺っている者をどうする?」

 

 


「へえ?アサシンの癖に私達に気づくなんてなかなかやるじゃない。」

 

 


そこには・・・


二メートルを軽く超える黒鉄色の強大なサーヴァントと・・・


「こんにちは、ミス遠坂。今日は挨拶にきたわ。」


雪の妖精を思い浮かばせるような小柄な少女が其処には立っていた・・・